兄がいて

私は6人兄弟の4番目に生れました。
終戦後で幼い兄達や姉、そして私。
満州からの引き揚げで何も無い、そんな時期に生れて結構苦労したのです。
私・・何も覚えてませんが(笑)
両親は大変だったでしょうね。


さて、私のすぐ上の兄は2歳違い。早生まれですから学年では3年違います。
兄には、いつでも友達がたくさんいて、高校生の頃など何人も我が家に入り浸っていました。


頭の方はまぁよかったんだと思います。
親の期待も相当だったのですが
高校で遊びすぎたのかなんなのか、大学進学ではかなり苦労してました。


ひとつ、私が恨むとすれば兄がちっとも進学できないので、私は大学へ行けなかったことです。
だって、順序もあるし、お金もかかることですし。


それも過ぎたことですが、兄と私は仲は良かったけれど、かなり思想的な違いはありました。
というか、私には思想などというものは無かったのですが・・


70年安保の時代です。覚えていらっしゃる方も多いでしょう。


それからもう長い年月が経ちました。


最近、私がひとりでいることを気遣ってくれるのか、兄が時々と飲み会などに誘ってくれるようになりました。
兄の、昔の友人たちもいたりして、ほんとに懐かしく楽しいひとときを過ごせるようになりました。


年をとるっていうのもいいなぁって思います。
若いときは恥かしいものね。
花も恥らうお年ごろでしたからお喋りなんかできませんでした。
今は、不思議なくらい、自然と話が出来るんです。
共通な思い出がそこにあるからかもしれません。