電話
今朝
滅多に鳴らない電話のベルが鳴った
それは、懐かしい人からだったが
結婚してから30年近くを暮らしていた横浜で
いつも 連なっていた仲間
山にも行ったし
洋裁をしたり
一緒に仕事もしたし
絵も描いた
その頃は
私が一番若かった
ということは
みんなもっと老いてしまったのだろう
連れ合いの病気や
自分自身の病気
これからの生き方
それぞれの問題にぶつかっている
みんなで騒いでいたあの頃が一番良かった
だから みんなで会おうと言う
勿論
いいね、いいね と返事をしたが
懐かしいのは本当だけれど
会いたいのかどうか
自分ではよくわからない
私は
あの場所に 別れを告げてきたのではなかったのか
と
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